中国株から世界同時株安へ

「日本証券新聞」2007年3月5日号
2007年03月05日
中国株から世界同時株安へ

 3月の全人代(全国人民大会)でさらに下落するかもしれません。

 世界中に金融バブルが押しかけている中で中国株を引き金に世界同時株安がおきました。昨年からアメリカのマスコミでは頻繁に中国株のことばかりが掲載されていました。

 「中国株暴落」と新聞では一面を大きく使っています。CNN で「世界の株価下落は中国株が引き金となった」と伝えていました。中国市場全体では9%下落していること、巨大な中国の影響は今後も大きいとアメリカのマスコミがとりあげていました。実際にはアメリカの資金が流入している香港ハンセン市場は3%のみの下落です。しかし、世界中の株価が過熱しすぎていたため、どこかが下落すればアメリカに影響し、さらに世界中に連鎖

反応を起こすことを恐がっていたのです。

 誰もが「いつ売ったらいいのか?」と売りの準備をしながらそわそわしていたのです。

 どこかが急落すれば、それが連鎖的に暴落する作用なのです。旧正月明けのアジア株は毎年もっとも一年で底の時期です。アジアで巨大な時価総額を持つ株式市場は中国株です。

 値幅制限が1日10%だから下落率も高いのです。テクニカル的にもちょうどよくスイッチを押すのが中国株だったのです。

 今後の世界のマーケットの動きも中国株しだいです。

 毎年、全人代(全国人民大会)は3月に行われます。日本の国会と同じですが、中国の場合はもっと影響力があります。中国株は経済ではなくて政策で大きく左右されることがポイントです。つまり全人代の政策の内容しだいで株価に大きく影響するということです。

 昨年は三農問題。株価は全体的に低迷している中で農業関連の企業だけが上昇しましたね。

 今回の全人代での内容しだいでは、さらに下がることも考えられます。

 政権交代の準備が整いつつあり、上海出身の政治家たちがクビになる兆しもみえ、それによって汚職事件などの摘発が進むことが予測されます。さらに過剰な生産が続いている投資を抑制するための引き締め政策も進みます。これらは売りの心理を促すものです。

 急暴落をさせないようにコントロールしながらも、今年は売りの年が続くでしょう。
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