老経営者らの怒りと不安

日刊現代2月21日号
2008年02月21日
変貌する中華街と毒ギョーザ事件
老経営者らの怒りと不安
食材の7割は国内調達を強調!

 「中国製ギョーザ食中毒事件の悪影響は、段ボール肉まん事件よりもひどくなる」
 「中華料理の食材の7割は日本国内から調達している。我々の料理の作り方には問題ない」
 中華街の老舗料理店の経営者や中華街を取りまとめている総会の理事長は、心配と怒りを隠せない様子だ。
 確かに、中華料理の原材料の調達方法を一つ一つ聞いてみると、日本で購入しているものが多い。人参やピーマンなどの野菜は日本で購入した方が安いに決まっている。
 「中国料理に欠かせないイシモチ、桂魚、くわいなどは、輸入規制が厳しくなり入手しずらくなった。手に入っても値段が高い。たけのこなどの値段も上がった」(前出の経営者)
 ただでさえ人民元切り上げ、原油高により原材料価格が上がって利益がほとんど出ないところに、中国製ギョーザ食中毒問題は政治的な問題にまで発展している。今後は輸入規制も厳しくなり、中華料理店は勝ち組、負け組みが明確になりは淘汰されるところも多くなることが懸念される。
 客の一人当たりの単価が落ちていることも痛手だ。コース料理の一人当たりの単価は、以前は5000円コースが主流だったのが、最近は3000円コースを選ぶ客が多い。近くにある横浜市役所の移転計画も不安材料だ。利益が出ない中華料理店の経営にまつわる苦労話は尽きない。
 客層にも変化がみられる。中国食品問題の影響で地方からの日本人団体客が減少し、代わりに香港や台湾、大陸からの団体客が増えている。中華街近辺の格安ホテルに宿泊するために、東京を観光した後に中華街に寄るのだ。
 日本人客はこの先も減り続けるのか。 
 「2012年度をめどに東横線とみなとみらい線が乗り入れ池袋駅から直通になる。それまでの辛抱だ。埼玉からの客を呼び込める」(ある老華僑)
 みなとみらい線の延伸に期待をかける経営者は多い。だが、中国食品の安全性に対する不信感が払拭されない限り、厳しい状況が続くことになりそうだ。

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